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【医学部合格体験記】他学部ではなくあえて医学科を目指した理由と合格への道のり【現役医学科生の声】

こんにちは!

全国の医学部受験生をサポートする地方医学部オンライン塾、ローカルメディの宮崎大学医学部医学科5年の湯浅祥平と申します。

私がどのような道を歩んで医学科に入学し、今こうして5年生としての実習生活を送っているのか、その簡単なプロフィールと経歴についてお話しさせていただきます。

私は小さい頃から、とにかく白球を追いかける野球少年でした。
小学生、中学生の頃は、毎日泥だらけになってバットを振り、ボールを追いかけることばかりに夢中になっていました。
そのため、周囲の多くの医学部受験生のように、小学生や中学生の早い段階から、一生懸命に有名な進学塾へと通うようなお受験環境には全く身を置いていませんでした。
勉強よりも野球の練習が生活の中心にある、そんなごく普通のスポーツ少年として日々を過ごしていたのです。

そんな私が、本気で医学部を目指したいと心から思うようになったのは、高校生になってからのことでした。
そこから、それまでほとんど手を付けていなかった本格的な受験勉強を、慌てて開始することになりました。
当然のことながら、それまで勉強の習慣がなかった私が、現役のまま医学科に合格できるほど、この世界は甘いものではありませんでした。
現役での受験は不合格となり、私は1年間の浪人生活を経験することになったのです。

私の実家は現在、宮崎県にあります。
しかし、現役で不合格が決まった後、私はあえて実家を離れ、全く馴染みのない他県にある予備校に通って浪人生活を送るという決断をしました。
知り合いも誰もいない、右も左も分からない土地で、毎日自分の弱さと向き合いながら机に向かう日々は、本当に孤独で過酷なものでした。
それでも、その1年間の努力が実を結び、現在は地元である宮崎大学の医学部医学科にご縁をいただき、気づけばもう5年生としての臨床実習(ポリクリ)に追われる毎日を過ごしています。

今回は、そんな私の経験を踏まえて、今まさに毎日必死に机に向かっている皆さんに、どうしてもお伝えしたいテーマを2つご用意いたしました。

1つ目は、私がそもそもなぜ医師を志したのか、そしてなぜ数ある大学の学部の中から医学部医学科を目指すようになったのかという、その本当の理由についてです。
このテーマについては、受験の面接でこれでもかとアピールした模範的な理由と、実は面接ではあまり声を大にしては話さなかった、私自身の非常に現実的な本音の理由の2つを、嘘偽りなくお話ししたいと考えています。

そして2つ目は、長くて過酷な受験勉強を、最後の最後まで健康な体と心で戦い抜くために、私が受験生時代に最も気を配っていた「体調管理の秘訣」についてです。
この体調管理に関しても、私が実際に試行錯誤した末に導き出した、とてもシンプルでありながら強力な2つのルールを、皆さんに包み隠さずご紹介します。

一般的に、世間の学校の先生や予備校の進路指導の場では、「医学部を目指すからには、最初から神様のように崇高で揺るぎないボランティア精神や、人の命を救いたいという純粋な使命感がなければならない」と指導されることが多いと思います。
また、体調管理に関しても、「受験生なのだから、眠くても死ぬ気で起きて勉強時間を確保しなさい」とか、「とにかく風邪を引かないように、手洗いとうがいを徹底しなさい」といった、少しありきたりで精神論に近いアドバイスが飛び交いがちです。

しかし、私はそれらの一般的な常識に対して、自分自身の泥臭い受験経験と、今の充実した医学生生活から、少しだけ疑問と新しい視点を持っています。

本当に、綺麗で立派な志望動機がなければ、医学部を目指してはいけないのでしょうか。
不純な動機や、自分の成績の限界への挑戦、あるいは高いレベルの環境に行きたいという理由だけで医学部を目指すことは、そんなに悪いことなのでしょうか。
そして、受験生の体調管理とは、本当にただひたすらに我慢を強いるものなのでしょうか。

今、果てしなく高い医学部の壁を見上げて、日々の模試の結果に一喜一憂し、焦りと不安で胸が張り裂けそうになっている中高生の皆さん。
そして、朝から晩まで予備校の重苦しい空気の自習室にこもり、肩をすぼめながら「本当に自分がやっている勉強は、将来役に立つのか」「毎日体がだるくて、思うように集中力が続かない」と、見えない未来への恐怖に押し潰されそうになっている浪人生や社会人の皆さん。

「よし、今日も10時間勉強するぞと気合を入れて自習室の椅子に座ったものの、なぜか体が重くて頭がボーッとしてしまい、シャーペンを握る手が進まない」
「面接の練習で、先生から『君の志望理由は少し説得力が足りないね』と指摘され、自分には本当に医師になる資格があるのだろうかと思い悩んでしまう」

そんな風に葛藤してしまうこと、ありますよね。そのお気持ち、私には本当に痛いほどよく分かります。
私も現役時代や浪人時代、特別な才能があるわけでもなく、自分の立てた目標の高さに怯え、体の不調に悩まされながら、一人で葛藤していたごく普通の学生だったからです。

しかし、私が悩み抜いた末に宮崎大学医学科に合格し、実際に過ごしてきた日々を振り返ってみると、決して「医学部は完璧な人間だけが集まる場所」でも、「体調管理とはただ眠気と戦うだけの苦行」でもないという真実が見えてきます。
今日は、皆さんが心の中に抱えている「本当に自分は医学部を目指していいのだろうかという不安」や「日々の勉強で体がボロボロになっていく焦り」という深い悩みに優しく寄り添いながら、読んだ後に少しだけ心が軽くなり、明日からの勉強に前向きに向き合えるような新しい視点を、私のリアルな体験を交えて丁寧にお届けします。

目次

第一章 野球少年の挫折と、私を救ってくれた整形外科医の背中

大事な大会を前にして訪れた、突然の悲劇

まずは、私が医師を志した1つ目の理由についてお話しさせてください。
これは、私が実際の大学入試の面接の場でも、自信を持って何度も語ってきた、私自身の原点となるストーリーです。

冒頭でもお伝えしたように、私は小学生の頃から高校生に至るまで、生活のすべてを野球に捧げていました。
野球部での練習は、決して生易しいものではありませんでした。
夏の焼け付くようなグラウンドで、汗と砂にまみれながらノックを受け、冬の凍てつく寒さの中で、指先の感覚がなくなるまでボールを投げ込む。
そんな過酷な日々を送っていたのは、ただ一つ、「大事な大会で勝ちたい、最高の仲間と一緒に勝利の喜びを分かち合いたい」という、一心不乱な想いがあったからでした。

しかし、そんな私にある日、突然の悲劇が襲いました。
高校生の時、チームにとっても、そして私個人にとっても、これ以上ないほど重要な大事な大会が目の前に迫っていた時期でした。
私は、練習中に肩と肘に、言葉にできないほどの激しい激痛を感じました。
最初は「ただの筋肉痛だろう、少し休めば治るはずだ」と自分に言い聞かせて痛みを我慢し、無理をしてボールを投げ続けていました。
しかし、痛みは増すばかりで、ついにボールを握って投げることすらできないほどの状態になってしまったのです。

診察室での宣告と、こらえきれなかった涙

不安に押し潰されそうになりながら、私は地元の整形外科のクリニックを受診しました。
冷たい診察台の上でレントゲンを撮られ、先生が私の腕を様々な角度に曲げるたびに、鋭い痛みが走りました。
診察室の椅子に腰掛けた私に対し、担当の整形外科の先生は、レントゲン写真を見つめながら、静かに、しかしはっきりとこう告げたのです。

「湯浅くん、これは重い怪我だ。残念だけど、少なくともここから数か月間は、全力で野球をすることはできないよ。」

その瞬間、私の頭の中は真っ白になりました。
数か月間野球ができないということは、自分がこれまで血のにじむような努力を重ね、すべての青春を捧げて目指してきた、あの最も大事な大会に出場することを諦めなければならない、ということを意味していました。
「どうして今なんだ、どうして自分なんだ」という理不尽な悔しさと、チームの仲間に迷惑をかけてしまうという申し訳なさが一気にこみ上げてきて、私は診察室の椅子に座ったまま、人目もはばからずにぽろぽろと涙をこぼしてしまいました。
泣きじゃくる私の前で、看護師さんもそっと寄り添ってくれましたが、私の絶望が消えることはありませんでした。

絶望の淵でかけられた、医師からの意外な提案

そんな絶望の淵に立たされていた私に対して、その整形外科の先生は、ただ機械的に「安静にしていなさい」と指示を出すだけではありませんでした。
先生は、泣いている私の目線をしっかりと見つめ、優しく、語りかけるように色々な話をしてくれたのです。

先生ご自身が若い頃にスポーツで怪我をして挫折した時の経験談や、これまでに先生が治療してきた他の多くのスポーツ選手たちが、怪我を乗り越えてどのように復活していったのか、その具体的なエピソードを丁寧に話してくださいました。
そして、うつむいている私に、このような温かいアドバイスをくれたのです。

「湯浅くん、確かに今はボールを投げる練習はできない。とても辛い時期だと思う。でもね、走る練習や、怪我をしていない下半身や体幹を鍛えるトレーニングなら、今からでも十分にできるよ。この期間を利用して、前よりももっと大きな、強い体を作ってグラウンドに戻ってこようじゃないか。先生がそのためのメニューを一緒に考えるからね。」

この言葉を聞いた時、私の中で張り詰めていた絶望感が、すっと温かい希望へと変わっていくのを感じました。
「大会に出られない」という最悪の結果だけに目を向けていた私に対して、先生は「今だからこそできる、新しい挑戦」という光を提示してくれたのです。

部活動やスポーツに全力で打ち込み、本気で勝利を目指してきた人にとって、怪我によってその舞台を奪われるということは、心に一生消えない傷を負うほどに辛い出来事です。
その時に、怪我をした部位を治療する技術的なアプローチだけでなく、傷ついた心に最も深く寄り添い、再び立ち上がる勇気を下から支えてあげられるのは、やはりお医者さんという存在なのだと、私は身をもって実感しました。
もちろん、看護師さんや理学療法士の先生、家族など、たくさんの人が私の周りで支えてくれましたが、あの瞬間に私の人生の道標を示してくれたのは、紛れもなくあの整形外科の先生でした。
「私も将来、あの先生のように、心折れそうになっている人たちの痛みを理解し、彼らの人生に本当の意味で寄り添い、下から優しく支えてあげられる医師になりたい」
これが、私が医師という職業に強い憧れを抱き、医学部を目指すようになった、私の一番最初の、そして最大の理由です。

第二章 「偏差値への挑戦」という、面接では語れなかった私の本音

最も高い目標に挑んでみたいという、シンプルな欲求

さて、ここからは、大学の面接試験の場ではあえて大声では話さなかった、私のもう一つの「非常に現実的な本音の理由」について、お話ししたいと思います。
受験生の皆さんの中には、「人の命を救いたい」という純粋な気持ちだけで、毎日10時間以上も勉強を続けられている人は、実はそれほど多くないのではないかと思います。
人間ですから、「もっと高いレベルの大学に行きたい」とか、「周りの優秀なライバルたちに負けたくない」という、ある種のプライドや競争心がモチベーションになっていること、ありますよね。

実は、私も全く同じでした。
受験勉強を進めていく中で、私は自分の中に、ある一つの強い気持ちが芽生えていることに気がつきました。
それは、「どうせ必死になって勉強をやるのであれば、世間一般で最も難しいと言われている、一番高い目標に自分の力で挑戦してみたい」という、非常にシンプルな知的欲求でした。

私の高校の周りの環境や、世の中の優秀な学生たちが、誰もが口をそろえて「最難関の目標」として目指す場所。
それが、医学部医学科という領域でした。
「そこに、何の基礎もなかった自分がどこまで通用するのか試してみたい、高い山に登り詰めてみたい」という気持ちが、私の受験勉強の大きな原動力になっていたのです。

急廷大という選択肢と、そこに感じた目的の曖昧さ

もちろん、受験生としての目標設定を考える上で、医学部以外の選択肢がなかったわけではありません。
例えば、東大を目指すことや、九州に住む私にとって最も近い旧帝国大学である「九州大学」などの難関大学を目指すことも、受験の選択肢としては当然ありました。

しかし、もし私がそれらの難関大学の、例えば理学部や工学部、文学部といった一般の学部を目指そうとした場合、どうしても自分の中で、ある一つの大きな疑問が解消できませんでした。
「もし、その難しい大学に合格できたとして、自分はそこで一体何を学んで、将来どんな仕事をして生きていくのだろうか」という、具体的な未来のイメージが全く湧かなかったのです。

もし私が、ただ「難関大学のブランド」だけを目標にして勉強をしていたら、誰かに「湯浅くん、君は本当にその大学に行きたいの?」と本質を突かれた時に、自信を持って「はい!」と答えることができず、言葉に詰まってしまったと思います。
目的が曖昧なままでは、受験勉強の後半に必ず訪れる、あの張り詰めたプレッシャーや苦しい時期に、自分を限界まで追い込んで頑張り抜くことは、私には到底できないと感じました。

職業に直結するという、究極の具体性

その点、医学部医学科という目標は、恐ろしいほどの「具体性」を持っていました。
医学部医学科への進学は、それはすなわち「将来、医師として働く」という、自分の未来の職業をほぼ決定づけることを意味します。

「今やっているこの目の前の苦しい勉強は、将来、お医者さんとして目の前の患者さんを救うための、直接的な訓練なんだ」
「この受験勉強の合否によって、自分の将来の職業が決まるのだ」

この圧倒的な具体性と切実さがあったからこそ、私は「何のために勉強しているのだろう」という迷いを一切抱くことなく、最後の最後までモチベーションを高く保ったまま、合格というゴールまで全力で走りきることができたのだと思っています。

第三章 「みんなが目指すから」で医学部を目指して、本当に何が悪い?

一般論への大いなる疑問。不純な動機は罪なのか

ここで、世間でよく言われている、一つの常識や一般論に対して、私なりの疑問を投げかけてみたいと思います。
世の中のニュースや医療系の議論を見ていると、よくこのような言葉を目にすることがあります。
「本当に熱い意志や、医師になりたいという使命感を持った人だけが、医学部に行くべきである」
「偏差値が高いから、あるいはみんなが目指しているからというだけの不純な理由で医学部に入る人がいるのは、問題である」

皆さんも、このような意見を聞いて、「自分はあんなに立派な志を持っていないけれど、本当に医学部を目指していいのだろうか」と、心の中で葛藤した経験が一度はあるのではないでしょうか。

しかし、私は今、実際に医学部で5年間過ごしてきた立場から、声を大にして言いたいです。
「そんな不純に見える理由から始まった受験であっても、全然いいじゃないですか。自分を信じて、胸を張って目指していいのですよ」と、優しい気持ちで寄り添ってあげたいと思います。

優秀な人間が集まる場所がもたらす、絶大なシナジー

なぜ私がそう考えるのかというと、医学部という場所は、非常にレベルの高い、勉強ができる優秀な学生たちが全国からたくさん集まってくる、極めて稀有な環境だからです。

そのような卓越した知能や、高い目標に向かって努力できる熱量を持った仲間たちが1つの教室に集まり、6年間という長い時間を共に過ごすことの意味は、想像以上に大きなものがあります。
お互いに日々の講義や実習で切磋琢磨し、素晴らしい刺激を与え合う中で、最初は「なんとなく偏差値が高いから」という理由で入ってきた学生であっても、人体の神秘や医学の奥深さに触れていくうちに、自然と医師としての自覚や、患者さんを救いたいという真剣な使命感が、後からいくらでも育まれていくのを、私はこの目で何度も見てきました。

さらに言えば、医学部を出たからといって、全員が必ずしも病院の現場で白衣を着て患者さんを診る臨床医になる必要はありません。
世界を驚かせるような新しい治療法や薬を開発する「研究者」としての道を歩むこともできますし、医療行政やビジネスの分野で活躍する選択肢もあります。
どのような道を歩むにしても、医学部での6年間で得られる高度な知見と、最高の仲間たちとの濃密なシナジーは、あなたの人生にとってこれ以上ない強力な基盤になります。
だから、最初の入り口が「高い目標に挑戦してみたいから」とか「みんなが目指しているから」という、一見すると不純に見える動機であっても、私は何一つ恥じることはないと思っています。

「とはいえ」、実際の大学入試の面接の場で、「偏差値が高いから受けました」と正直に話してしまったら、面接官の先生方の眉間にシワが寄って、不合格になってしまう危険性がありますよね。
ですので、ぶっちゃけた本音を言ってしまいますと、面接の時だけ、他のもっともらしくて素晴らしい志望理由を事前に用意して、それをハキハキと話せばいいのです。
心の中の本当のエンジンは、どんなに泥臭くてエゴイスティックなものであっても構いません。
本番の試験用紙の前で点数をもぎ取り、合格を勝ち取るための強いモチベーションになるのであれば、そのすべての理由を肯定して、前に進んでいってほしいと思います。

第四章 体調管理の鉄則1。血流を物理的に回して脳を蘇らせる「運動」の魔法

机に座っているだけでは、脳の血流は滞ってしまう

さて、ここからはテーマをがらりと変えまして、過酷な受験生活を戦い抜くための「体調管理」について、お話ししていきたいと思います。
私が受験生時代、特に他県での過酷な浪人生活の中で、最も気をつけて実践していたことの1つ目が、「意識的に運動をすること」でした。

受験生、特に毎日朝から晩まで予備校の自習室の硬い椅子に座り続けている浪人生にとって、「運動をする」というのは、とてもハードルが高く感じられることだと思います。
「1分1秒でも多く英単語を覚えたいのに、運動なんてしている時間があるなら、数学の問題を1問でも多く解くべきだ」という、よくある効率主義的なアドバイスに縛られて、運動を一切せずに机に向かい続けている人がほとんどではないでしょうか。

しかし、私はその「ひたすら机に縛り付けられる生活」こそが、多くの受験生の成績が途中で伸び悩んでしまう、隠れた原因ではないかと考えています。

椅子に座って、背中を丸めてじっと教科書を見つめている時の、あなたの体の状態を少し想像してみてください。
頭の中は、複雑な数式や難しい英語の構文でフル回転しているかもしれません。
しかし、体全体の物理的な状態としては、何時間もほとんど動いておらず、血流は完全に滞ってしまっています。
特に足の筋肉が動かないため、体内の血液が下半身に溜まりやすく、脳へと新鮮な酸素や栄養を運ぶための血流は、どんどん悪くなっていくのです。
その結果、「なんだか頭が重いな」「さっきから同じページを何度も読んでいるのに、全然内容が頭に入ってこない」という、いわゆる「脳の酸欠状態」に陥ってしまうことになります。

物理的なリフレッシュが、心のモチベーションを解決する

私は浪人時代、この脳の酸欠状態を解消するために、毎日のスケジュールの中に、意図的に軽い運動を取り入れるようにしました。
具体的には、夕方や勉強の合間に、15分から30分程度の軽いランニングを行ったり、外に出てしっかりと呼吸をしながら早歩きで散歩をしたりすることでした。

運動をして、体全体にじわっと汗をかくことで、何が起きるでしょうか。
それは、ただの気分転換という精神的な話ではなく、血流が物理的に良くなることで、滞っていた血液が一気に脳へと巡り、頭が驚くほどスッキリとするのです。
体温が上がり、呼吸が深くなることで、脳にたっぷりと新鮮な酸素が供給され、自習室に戻った後の勉強の集中力と吸収力は、運動をする前とは比べ物にならないほど劇的に向上しました。

受験生のモチベーション低下や、不安、焦りといった「心の問題」の多くは、実はただの精神的な弱さではなく、運動不足による肉体的な不調や自律神経の乱れから引き起こされていることが多いと、私は実感しています。
心の悩みを、心だけで解決しようとするのは非常に難しいですが、軽い運動によって体に物理的な血流を回してあげることで、沈んでいた気持ちがすっと前向きになり、悩んでいたことがどうでもよくなるような、不思議な効果があります。

特に、浪人生の皆さんは、学校の体育の授業のような強制的に体を動かす機会が完全に失われてしまいます。
「勉強を休むのが怖い」という葛藤はあるかもしれませんが、週に1回、あるいは1日に1回でもいいので、15分間のジョギングや縄跳びなどを勉強の合間に取り入れてみてください。
その小さな運動習慣が、あなたの脳のパフォーマンスを極限まで高め、結果として成績をグングンと伸ばしていく、最強の隠し味になってくれるはずです。

第五章 体調管理の鉄則2。夜更かしを許しても、朝の太陽だけは譲らない固定ルール

睡眠不足への恐怖と、夜更かしのリアルな誘惑

体調管理に関して、私が最も気を配っていたことの2つ目が、「朝起きる時間を完全に固定する」ということでした。

受験生にとって、毎日の睡眠時間をどのように管理するかは、常に頭を悩ませる深刻な問題です。
「毎日8時間はしっかり寝ないと、次の日の勉強に響いてしまう」というような、完璧な健康習慣を勧めるアドバイスはよく耳にします。
しかし、現実はどうでしょうか。
「今日の目標にしていた課題が、予定していた時間内にどうしても終わらなかった」
「どうしてもこの数学の問題を解き切ってから眠りたい」
そんな風に、日々の勉強の遅れや、夜の静かな時間だからこそ得られる高い集中力の誘惑に負けて、気づけば夜中の1時や2時まで勉強が延び込んでしまうこと、ありますよね。

完璧に時間をコントロールできるロボットのような受験生は存在しません。
だから私は、夜寝る時間に関しては、あえて「1時間や2時間程度のズレは許容する」という、少し緩めのルールを設定していました。
夜寝る時間をガチガチに固定しようとすると、予定通りに進まなかった時に「また今日もダメだった」と強い自己嫌悪に陥り、かえってストレスで眠れなくなってしまうと考えたからです。

朝起きる時間だけは、何があっても絶対に譲らない

「とはいえ」、夜寝る時間を自由にしたからといって、朝起きる時間まで一緒に後ろにずらしてしまっては、生活リズムは一瞬で崩壊してしまいます。
だから私は、自分に対して、これだけは絶対に譲らないという、唯一にして最強の鉄の掟を課していました。
それが、「朝起きる時間だけは、前日の夜に何時に寝たとしても、寸分の狂いもなく一定の時間を死守する」というルールでした。

もし、前日の勉強が長引いて睡眠時間が3時間や4時間しか確保できなかったとしても、朝は必ずいつもの時間にアラームを鳴らして、気合で布団から這い出しました。
そして、カーテンを大きく開けて、朝の太陽の光を全身に浴びるのです。

人間の体には、サーカディアンリズム(体内時計)と呼ばれる、約24時間周期の生物学的なリズムが備わっています。
この体内時計を毎朝リセットし、自律神経を整えるために最も強力な刺激となるのが、朝の太陽の光を浴びることです。
どれだけ眠くてだるくても、朝同じ時間に起きて光を浴びることで、体は「今は朝なんだ、活動を始める時間なんだ」と正しく認識し、1日を元気に過ごすためのスイッチが入るようになります。

睡眠時間が足りない時の、正しい前倒しアプローチ

「そうは言っても、睡眠時間が短いままでは、日中の自習室で猛烈な眠気に襲われて、勉強どころではなくなってしまうのでは?」という不安が出てくると思います。
確かに、睡眠不足の状態では、午後の授業や自習の質が著しく低下してしまいます。

そこで私は、もし睡眠時間が足りなくて日中に限界を感じた時は、朝遅く起きることで解決するのではなく、その日の「夜寝る時間を前倒しして早く寝る」というアプローチで、睡眠の負債を返済するようにしていました。
「朝遅く起きる」という後ろへのズレは、生活リズムを簡単に狂わせますが、「夜早く寝る」という前への前倒しは、生活リズムを驚くほどきれいに正常な位置へと戻してくれます。

夜遅くの方が静かで集中しやすいという気持ちは非常によく分かります。
しかし、太陽の光をしっかりと浴びて、人間本来の活動時間帯に合わせて脳を動かす生活を続けている方が、1ヶ月、3ヶ月、そして1年という長い受験生活を、息切れすることなく健康に走り抜くためには、圧倒的に長持ちする方法なのです。

受験生、特に毎日何時間勉強したかという「勉強の波」が激しくて悩んでいる人は、まず何時に起きるかという、自分だけの「朝のスタートライン」を1つ決めて、それを何があっても絶対に動かさない、という強い覚悟を持ってみてください。
その1つの基準点があるだけで、日々の体調は驚くほど安定し、体調を崩して何日も寝込んでしまうような最悪のロスを、完璧に防ぐことができるようになります。

終わりに:運動をして、朝陽を浴びて、夢のステージへ

今回は、私が宮崎大学医学部に合格し、5年生の実習を過ごすまでのリアルな経験に基づいた、「私が医師を目指した2つの理由」と、「過酷な受験生活を健康に戦い抜くための2つの体調管理の鉄則」について、たっぷりと語らせていただきました。

読者の皆さんが今抱いている「特別な志がない自分は、医学部を目指す資格がないのではないかという葛藤」や、「毎日体がだるくて、体調を崩すのが怖くて勉強に集中できないという悩み」は、かつて私が、実家を遠く離れた他県の予備校の冷たい自習室で、自分の不甲斐なさにため息をつきながら毎日痛いほど感じていた感情と、何一つ変わりません。

しかし、今日お話ししたように、医学部を目指す最初のきっかけなんて、不純であっても、競争心であっても、どんなものであっても構わないのです。
大切なのは、その目標の高さに本気で挑み、自分自身を成長させようとする、あなたのその強い意志そのものです。
そして、その過酷な戦いを支えるための体調管理も、決して難しい専門的なことではありません。
「適度に体を動かして血流を回すこと」、そして「どんなに夜更かししても、朝起きる時間だけは絶対に譲らないこと」。
この2つのシンプルな約束を自分の体と交わして、日々を淡々と積み重ねていってください。

運動をして、朝の光を浴びて、健康な体で机に向かい続けたその先には、私のように、人間の体の不思議を本物の解剖実習で学び、臨床の現場で多くの患者さんと関わりながら成長していける、これ以上ないほどエキサイティングで眩しい、最高のキャンパスライフが必ず待っています。

どうか、自分自身の秘めた可能性と、今日机の上で積み上げた小さな努力を信じて、目の前の一歩を力強く踏み出していってください。
あなたがすべての葛藤と体調の壁を乗り越えて、春に笑顔で医学部の門をくぐり、私たちと同じように素晴らしい医師への道を歩き出せる日を、宮崎の地から心より応援しています。

最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました。
一緒に頑張りましょう!ローカルメディでお待ちしております!


もし今回の記事を読んで、「日々の体調管理のスケジュールを一緒に立ててほしい」「自分に合った具体的な運動メニューや生活習慣を知りたい」という方がいれば、私たちが親身になって相談に乗りますので、ローカルメディでいつでもお話ししてくださいね。

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この記事を書いた人

~宮崎発!白谷塾が届ける「未来の医師を育てる」塾~
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