こんにちは!
全国の医学部受験生をサポートする地方医学部オンライン塾、ローカルメディの宮崎大学医学部医学科4年の竹内壮吾です!
私は高校生の現役時代、岐阜大学の医学部を受験したのですが、前期日程で不合格となってしまいました。その後、1年間の過酷な浪人生活を経験し、1浪目の前期試験では長崎大学の医学部医学科に挑戦したものの、あと一歩が及ばずに再び不合格となりました。しかし、決して諦めずに後期日程で宮崎大学の医学部に挑戦し、見事に合格をいただくことができました。今回は、私が2回も医学部に落ちてしまった本当の理由や失敗の本音、そしてそこから這い上がって後期日程で大逆転合格を掴み取るための「共通テストと二次試験の完璧な時間配分・対策比率」について、私のリアルなストーリーとともに全てをお伝えしたいと考えています。本日はどうぞよろしくお願いいたします。
今日は、大きく分けて2つの非常に大切で、かつ今まさに皆さんが不安に感じているであろうテーマについて詳しく書いていきたいと考えています。
前半は、私が現役時代と1浪目の前期試験において、なぜ冷たい不合格通知を受け取ることになってしまったのかという「不合格の深層理由」についてです。これは、高校3年生の春に突然訪れたコロナウイルスの大流行による混乱、当初は経済学部を目指していたというモチベーションのぶれ、そして浪人本番で「最初の1問目の小問」を計算ミスしたことで不合格になったという、私の人生の中で最も後悔し、血を吐くような思いをしたリアルな失敗談から成り立っています。
そして後半は、私がその過酷な経験から学び、実際に宮崎大学の後期合格を掴み取ることになった「共通テストと二次試験の具体的な科目別対策法と、その開始時期・比率」についてです。 「数学や物理・化学の共通テスト対策は、いつから始めるのが正しいのだろうか」 「英語のリスニングや速読がどうしても苦手で、時間が全然足りなくて焦ってしまう」 という、多くの受験生が日々直面している切実な悩みに対して、数学の共通テスト対策は直前1ヶ月で十分であるという「満点不要の二次特化論」や、英語を参考書・長文・英作文・文法単語の4つに細分化して毎日CDを聞き流す「耳からハックする英語勉強法」など、私の実体験に基づく最高のメソッドをお伝えします。
一般的に、医学部受験を勝ち抜くような人は、高校1年生の頃から「将来は医師になるのだ」という強い使命感を抱き、最初から完璧に構築されたカリキュラムに沿って、毎日10時間以上の猛勉強を現役時代から淡々とこなしているものだと思われがちです。 また、合格するためのアドバイスとしても、「とにかくすべての教科を満遍なく、4月の春の時期から共通テストと二次の両方の対策を並行して全力で進めなさい」といった、無理な完璧主義を求めるアドバイスが一般的です。
しかし、私はそれらの一般的な常識や、予備校の一律的なアドバイスに対して、自分自身が経済学部からの遅すぎる転向で大失敗を経験し、さらに計算ミス1つで長崎大学を不合格になりながらも、共通テストの数学で9割を奪取して宮崎大学に拾われたからこそ、少しだけ疑問と新しい視点を持っています。
本当に、最初から医学部一筋で勉強していなければ、医学部に受かることはできないのでしょうか。そして、本当にすべての教科を同じような比率で、最初から並行して進めていくことが、最も効率の良い勉強法なのでしょうか。
今、果てしなく高い医学部の壁を前にして、自分の勉強のスタートが周りの優秀なライバルたちに比べて遅れてしまっていることに焦り、参考書を開いては深いため息をついている受験生の皆さん。 さらに、模試の判定や過去問の難しさに打ちのめされ、「自分は2浪できない背水の陣なのに、本番でミスをして全てを失ってしまったらどうしよう」と、見えない未来への恐怖に押し潰されそうになりながら、一人で孤独な勉強を続けている浪人生や社会人受験生の皆さん。
よし、今日も1日頑張るぞと机に向かったものの、自分の進路が本当にこれで合っているのか分からなくなり、勉強のモチベーションが完全に切れて、ペンを持ったままスマホを眺めて時間を無駄にしてしまうことはありませんか。
また、本番でのケアレスミスや計算ミスがどうしても無くならず、「自分は本番のプレッシャーに弱いダメな人間なのだろうか」と、一人で暗い自習室のブースで孤独な悩みを抱えていませんか。
そんな風に思い悩んでしまうこと、ありますよね。そのお気持ち、私には本当に痛いほどよく分かります。私も高校3年生の4月という、いよいよ受験生としての生活が始まる大切な時期に、突然のコロナウイルス流行で学校が休みになり、勉強の開始が6月や7月まで大幅に遅れてしまいました。さらに、最初は経済学部に行こうとしていたため、医学部への覚悟が全く定まっておらず、1浪目の本番では数学の最初の1問目のミスに終わる直前に気づいてパニックになり、本当に頭が真っ白になって絶望した経験があるからです。
しかし、私が悩み抜いた末に宮崎大学医学科に合格し、実際に医学生として充実した日々を過ごしている今を振り返ってみると、進路の決定が少しくらい遅れたからといって、受験を諦める必要は全くありません。そして、受験に必要なのは不健康な焦りではなく、理系科目は二次試験の難しい問題を早くからガシガシ解いて地力を引き上げ、共通テストは直前の形式慣れだけで済ませるという、メリハリの利いた大胆な「比率のマネジメント」であるという真実が見えてきます。
今日は、皆さんが心の中にぼんやりと抱えている、スタートの遅れに対する不安や、本番でのミスに対する恐怖という深い悩みに優しく寄り添いながら、読んだ後に心がスッと軽くなり、明日からの勉強が少しでも前向きになるようなヒントを、私のリアルな体験を交えて丁寧にお話しさせていただきます。
第一章 経済学部志望からの遅すぎる転向と、コロナ禍の混乱にのまれた現役時代の真実

1 高校3年生の春に訪れたコロナ流行と、勉強開始が7月までズレ込んだ致命的な遅れでした
まずは、私が現役時代の最初の大学受験において、岐阜大学の医学部に落ちてしまった本当の理由について、包み隠さずにお話しさせてください。
当時の私の受験生活は、まさに激動の、そして最悪のタイミングでの混乱からスタートすることになりました。 私が高校3年生になって、 「よし、いよいよ本格的に受験勉強を頑張って、自分の未来を切り開くぞ」 と意気込んでいたちょうどその年の4月のことでした。 世界中で突如として新型コロナウイルスが猛威を振るい始め、私たちの学校生活や日常が、一瞬にして完全にストップしてしまったのです。
学校は休校になり、自習室も閉鎖され、周りの友達と会うこともできない。 オンラインでの授業や課題は少しだけ配信されていましたが、当時の私にとっては、 「これから一体、受験勉強をどのように進めていけばいいのだろう」 という、見えない未来に対する大きな不安と焦りだけが、部屋の片隅に重たく沈殿しているような状態でした。 学校や予備校という、勉強のための強制的な環境が失われてしまったことで、当時の私はなかなか勉強習慣を作ることができず、ダラダラと毎日を過ごしてしまっていたのです。
結局、私が「これは本当にやばいぞ、本気で本腰を入れて机に向かわなければならない」と心から自覚して、実際の受験勉強を本格的にスタートさせることができたのは、高校3年生の夏、つまり「7月」になってからのことでした。 あるいは、少し準備を始めたのが6月くらいですから、実質的な本気のスパートは、高校3年生の7月という、医学部受験を突破する上では「致命的なほど遅すぎるスタートライン」からの出発になってしまったのですよ。
医学部を目指す多くのライバルたちは、高校1年生、2年生の段階から、英語や数学の基礎を完璧に固め、すでに二次試験の過去問に手を出しているような人たちばかりです。 その人たちと比べて、私は実質的に「半年のビハインド(遅れ)」を背負った状態で、最難関と呼ばれる医学部入試のリングに上がることを余儀なくされてしまったのです。
2 経済学部を目指していた中途半端な気持ちと、医学部の難しさに対する切迫感の不足でした
さらに、スタートの遅れ以上に、当時の私にとって致命的だったのが、「将来の進路に対するモチベーションの中途半端さ」にありました。
実を言いますと、私は高校3年生の最初の頃、 「将来はお医者さんになりたい」 などとは、全く考えていませんでした。 当時の私は、大学に進学した後は、 「理系の知識を活かして、経済学部に進んで、将来はバリバリとした金融の分野やビジネスの世界で働いてみたい」 と考えていたのです。 そのため、志望校としても、 「京都大学の経済学部(理系枠)」や、「大阪大学の経済学部」 といった、日本でも超一流の、難しい総合大学の経済学部を目指して勉強を進めていました。
このように、自分が本当に行きたい大学や、将来就きたい職業についてのゴールが、高校3年生の前半の時期まで、完全にふわふわと宙に浮いたまま、全く定まっていなかったのです。 経済学部を目指してなんとなく勉強はしていましたが、 「どうしてもこの大学で、この学問を学ばなければならないのだ」 というような、胸の奥から湧き上がるような熱いモチベーションや、自分を極限まで追い詰めるための「切迫感」が、当時の私の心には全くありませんでした。
そんな中、夏の時期になり、様々な出来事や葛藤を経て、 「やはり、自分は人々の命を直接救うことができる『医師』という尊い仕事に挑戦してみたい。医学部を目指そう」 と、急激な方向転換を行うことになりました。 しかし、その時点で、私は医学部受験という世界の、 「本当の恐ろしさ、偏差値の高さ、合格するために求められる知識の完璧さ」 というものを、全く正しく理解できていなかったのです。
「経済学部を目指してそれなりに勉強してきたのだから、そこから少しだけ理科の勉強を詰め込めば、医学部だってなんとなく届くはずだ」
という、今振り返ると寒気がするほど甘い、中途半端な姿勢のままで、医学部受験に突っ込んでいってしまいました。 当然のことながら、そのような甘い気持ちと切迫感のなさでは、日々の勉強の密度は驚くほど薄くなってしまいます。 「今日はこのくらいでいいや」と自分を甘やかし、最後の最後まで、医学部合格のために必要なレベルにまで、自分の学力を高めきることができませんでした。 進路に対する中途半端なブレと、医学部という高い壁に対するリスペクト(切迫感)の不足。 これこそが、私が現役時代に岐阜大学の医学部を受験し、不合格という冷たい現実の前に完全に叩きのめされてしまった、真の精神的な敗因だったのですよ。
第二章 長崎大学の前期試験で、最初の1問目を間違えて2浪の危機に瀕した私の苦悩
1 2浪はできないという、背水の陣で挑んだ1年目の浪人生活でした
岐阜大学に落ちた私は、自分の甘さを完全に捨て去り、 「もう後がない、来年は絶対に何があっても、どこかの医学部に合格しなければならない」 という、もの凄く強い覚悟を持って、1年間の浪人生活をスタートさせました。
親からの経済的な支援や、自分の年齢的な焦りを考えても、 「2浪をすることは、自分の人生において、絶対に実質的に許されないことである」 という、完全に背水の陣での受験生活でした。 毎日、朝から晩まで予備校の自習室にこもり、自分の手で問題集を解き進め、現役時代の穴を必死になって埋める毎日を過ごしました。
そうして1年間の浪人生活を経て、いよいよ本番の出願の時期がやってきました。 私の本音としては、 「本当は、大都市にあって魅力的な『大阪公立大学』や、昔からの憧れだった『神戸大学』の医学部に挑戦してみたい」 という、強い願望を胸に抱いていました。
しかし、その年の1月に受験した共通テストの結果は、大阪公立大学や神戸大学を自信を持って受験するには、どうしてもあと数点、点数が足りないという、非常に絶妙で、悔しい結果になってしまいました。 「2浪は絶対にできない。もし強気に出願して、前期日程で再び不合格になってしまったら、自分の未来は完全に閉ざされてしまう」
不安で夜も眠れず、実家のお布団の中で何度も寝返りを打ちながら、私は自分の夢と、現実的な合格率の低さの間で、激しく葛藤し、一人で悩み続けました。 キーワードは安全です。私は涙を飲むような思いで、 「憧れの大学を諦め、自分の今の共通テストの持ち点でも、最も合格できる確率が安定して高く、安全であると考えられる『長崎大学医学部医学科』」 へと、前期試験の出願先を変更するという、極めて現実的で、かつ身を切るような安全策を選択したのです。
2 大問4つのうち、大問1つの最初の設問をすべて間違えてしまいました
そうして、万全の安全対策を敷き、絶対に合格するつもりで、私は長崎大学の前期試験会場の冷たい椅子に座りました。 「今まで1年間、あんなに死ぬ気で勉強してきたのだから、普通に実力を出せば、絶対に合格できる」 自分に何度もそう言い聞かせ、試験開始のチャイムとともに、私は数学の問題用紙を開きました。
長崎大学の数学は、大問が合計で4つ出題される構成になっていました。 私は、最初の1番目の大問から、順番に、丁寧に手を動かして数式を書き出し始めました。 問題の設定は、これまでに何度も予備校のテキストで見たことのあるような、比較的スタンダードな形の応用問題でした。 「よし、このパターンなら、いつものあの公式を使って、この流れで展開していけば大丈夫だ」 と、私は何の疑いも持たずに、大問1の最初の小問である「かっこ1」、そしてそれに続く「かっこ2」の解答を、スラスラと計算して書き進めました。
しかし、その時の私は、本番の目に見えない凄まじいプレッシャーの中で、 「大問の最初の前提となる条件の読み取りや、極めて単純な計算式」 において、本当に、あり得ないケアレスミス(勘違い)を犯してしまっていたのです。
数学の問題というのは、大問の「かっこ1」の答えを使って「かっこ2」を解き、「かっこ2」の答えを使って「かっこ3」へと繋いでいく、という論理の数珠つなぎ(ドミノ倒し)の構成になっています。 つまり、 「大問の最初の『かっこ1』で単純な計算ミスをして間違えてしまうと、そこから先のすべての小問が、論理的に自動的に、すべて芋づる式に間違った答えになってしまう」 という、数学において最も恐ろしく、最も致命的な大崩壊が発生してしまうのですよ。
私は、自分の計算が間違っているとは1ミリも気づかないまま、 「よし、大問1は完璧に解けたぞ、次の問題に行こう」 と、そのまま大問2、大問3へとペンを進め、非常に良いペースで数学の試験全体の時間を消化していきました。
そして、試験終了を告げるチャイムが鳴り響く、ほんの数分前のことでした。 何気なく、 「よし、時間が余ったから、念のために最初の大問1の計算を、もう一度だけ見直してみるか」 と、自分の書いた解答用紙の数式を、上から順番に指でなぞりながら追いかけていったのです。
その瞬間、私の背中を、まるで氷水を直接浴びせられたような、凄まじい悪寒と恐怖が突き抜けました。
「あれ、ここの式の展開、最初の条件のプラスとマイナスを、完全に逆にして計算しているじゃないか!」
自分の致命的なミスに、終わる直前のタイミングで、突然気づいてしまったのです。 頭の中が一瞬にして完全に真っ白になり、心臓が耳元でドクドクと爆音を立てて鳴り響き、全身から冷や汗が吹き出して止まらなくなりました。 「書き直さなければ、全部消して、最初から計算し直さなければ合格できない!」 焦りで震える右手にシャーペンを握りしめ、消しゴムで文字を消そうとしましたが、無情にも、 「はい、筆記用具を置いてください。試験終了です」 という、試験官の冷たい声が教室中に響き渡りました。
私は、最初の1問目から完全に間違っていることが確定している、真っ黒な解答用紙を、ただ涙を堪えながら見送るしかありませんでした。 大問4つのうち、大問の1つが、丸ごと0点になる。 合格ラインが極めて高い医学部受験において、この大問1つの完全な失点が、どれほど残酷な結果をもたらすか。 試験が終わった後の長崎の冷たい風の中で、私は自分の甘さと不甲斐なさに、本当に、一人で声を上げて泣き出しそうになりながら絶望していました。 安全策を取って受験したはずの長崎大学の前期試験は、こうして、私のたった1つの計算ミスによって、冷たく、無残に散る結果になってしまったのですよ。
第三章 「書くのがめんどくさい」という甘えと、解法暗記の落とし穴の医学

1 計算を紙に書くことをサボり、解法を覚えるだけで満足していました
浪人時代の前期試験が終わった後、私は自分の部屋で、 「なぜ、自分はあんなに大切な本番において、あのような致命的な計算ミスに気づけず、最初の問題から間違えてしまったのだろうか」 という、自分の勉強方法に対する冷徹な原因究明(デバッグ)を行いました。
その結果、私の数学の勉強法には、 「効率の良さを求めた結果、最も大切なプロセスを省略してしまっていた」 という、本当に大きな落とし穴があったことに気づかされました。
私は、浪人生活の中で、数学の成績をスピーディーに伸ばすために、 「受験数学の典型的な問題の解き方を、頭の中に効率よく暗記していく『解法暗記』」 を勉強のメインに据えて取り組んでいました。 確かに、医学部入試で出題される数学の問題の多くは、いくつかの典型的なアプローチの組み合わせですので、解き方のパターンを覚えておくことは、応用力をつけるためにも極めて重要です。
しかし、当時の私は、その解法暗記を進める中で、 「自分でシャーペンを握り、計算のプロセスをすべて紙に書き出して、最後まで自力で計算をやり切る」 という、頭に汗をかく泥臭い作業を、 「めんどくさい、時間がもったいない」 という理由から、巧妙にサボってしまっていたのです。
問題集を開き、数式を眺めて、 「ああ、この問題は、あの公式を当てはめて、こういう流れで式を展開していけば、最終的にこの答えにたどり着くんだな。うん、解法は完璧に理解した。次の問題に行こう」 と、自分の頭の中だけで、綺麗に理解したつもりになって、自己満足して終わっていました。 手で計算することなく、目で解法を眺めるだけの、本当に薄っぺらい勉強を繰り返していたのですよ。
2 過去問と向き合ったときは、回答用紙に時間内に正しく表現できるかのチェックをしてください
この「計算を紙に書くのをサボる」という日頃の小さな妥協が、実際の試験会場の過酷なプレッシャーと出会った瞬間に、一瞬にして牙を剥いて私を襲ってきたのです。
日頃から、
- 白い紙の上に、自分の手で1行ずつ論理的な数式を書き進める。
- 最後の複雑な分数やルートの計算まで、1つのミスもせずに自分の力で完答し切る。
- 自分がどこでどのような計算ミスを犯しやすいのかを、身体的な感覚として掴んでおく。 という「泥臭い訓練」をしてこなかった人間が、緊張感で指先が震える本番の1発勝負において、 「最初から最後まで、1つのミスもせずに完璧な答案を書き上げる」 なんてことは、医学的、脳科学的に考えても、絶対に不可能なことだったのですよ。
私は、この失敗から、 「解法を覚えるインプットの勉強は、全体の勉強の半分に過ぎない。残りの半分は、覚えた解法を、時間内に、ミスなく、正確に回答用紙の上に『再現する(アウトプットする)』という、身体的なトレーニングでなければならない」 という、極めて重要な合格の真実に気づきました。
ですから、受験生の皆さん、特に過去問演習に入っている浪人生の皆さんは、 「ただ問題が解けたからOK」とするのは、今すぐやめにしてください。 過去問と向き合うときは、必ず、本番と全く同じサイズの回答用紙を用意し、
- 制限時間の中で、焦らずに文字を丁寧に書き進められるか。
- 自分にしか分からない略式ではなく、採点官に100パーセント伝わる論理的な日本語と数式を書き残せているか。
- 途中で計算のミスが発生していないか。 ということを、自習の段階から、厳しく、冷徹に「セルフチェック(点検)」していくことが、本番で私と同じような涙を流さないための、唯一の最強の防御策になるのですよ。
第四章 共通テスト数学「平均38点」の難化の年に、9割を叩き出した奇跡と後期合格の勝因です
1 共通テストがもの凄く難化した年、私は数学で9割近くを獲得できました
前期日程の長崎大学で大失敗をしてしまい、2浪目の冷たい足音がすぐ後ろまで迫ってきていた私ですが、私には、まだ最後の1つの「希望の光」が残されていました。 それが、前期試験よりも前に受験していた、共通テストの圧倒的なアドバンテージだったのです。
実を言いますと、私が受験したその年は、 「大学入学共通テストの数学が、これまでの歴史の中で最も難化し、全国の平均点が『38点から40点』付近にまで大暴落した、伝説の悪夢の年」 だったのです。
試験会場では、数学のあまりの難しさと文章量の多さに、全国の優秀な受験生たちが次々とパニックに陥り、試験が終わった後の教室では、あちこちからすすり泣く声が聞こえてくるような、本当に凄まじい大荒れの試験でした。 周りのライバルたちが、そのあまりの難問の前に、次々と数学を半分も解けずに崩壊していく中で。 私は、それまでに培ってきた、難問を恐れない「二次の数学力」をフルに活かして、その難化を極めた共通テスト数学において、 「9割近い、極めて高い点数」 を、奇跡的に叩き出すことができていたのですよ。
この、全国平均が40点の中での「9割」という数字は、偏差値に換算すると、本当に言葉では表せないほど凄まじいアドバンテージになりました。 前期試験で計算ミスをして長崎大学に落ちてしまったものの、この共通テストの圧倒的な貯金があったからこそ、私は最後の望みをかけて、 「共通テストの配点比率が非常に高く設定されている、宮崎大学医学部医学科の後期日程」 へと、堂々と出願することができたのです。
2 共通テストの配点比率が高い宮崎大学の後期日程が、私を最後の最後で拾ってくれました
宮崎大学医学部の後期入試というのは、一次試験である共通テストの点数が、全体の合否の大部分を決定するような、非常に特殊な配点バランスを取っています。 共通テストの数学で、全国平均の2倍以上の点数(9割)をガッチリと握りしめていた私は、後期試験のスタートラインに立った時点で、すでに周りのライバルたちを大きく引き離した、圧倒的なトップ集団に位置していたのですよ。
後期試験の本番では、もちろん小論文や面接などがあり、そこでも全力を尽くしましたが、共通テストの圧倒的なリードがあったからこそ、私は、 「前期の失敗を繰り返さないように、深呼吸をして、ただ目の前の課題を丁寧にこなせば、絶対に合格できる」 という、極めて穏やかで、高いパフォーマンスを発揮できるメンタルの状態で、試験に臨むことができました。
そして3月、実家のパソコンの画面の前に、家族と一緒に集まって、震える手で宮崎大学の合格発表のページを開いたとき。 そこには、私の受験番号が、静かに、しかし確かに輝いていました。
「受かった、本当に、宮崎大学の医学部に合格できたんだ!」
家族みんなで抱き合い、涙を流して喜んだあの瞬間の感動は、私の人生の中で、何物にも変えがたい最高の宝物になりました。 もし、私が共通テストで「平均点が下がったからダメだ」と周りと一緒になってパニックになり、最後まで諦めて手を動かすことをやめてしまっていたら。 あるいは、共通テストで高い点数を取るための「本物の二次の数学の実力」を、春から愚直に磨き続けていなかったら。 私の合格は、絶対に、あり得ませんでした。 早めから難しい二次の数学をコツコツと解き進め、本番の難化を乗り越えたあの日の執念こそが、最後の最後で私を救い、宮崎大学の後期合格へと導いてくれた、真の合格の要因だったのです。
第五章 二次試験と共通テストの「黄金の開始時期・対策比率」の科目別ハック

ここからは、私がこの激動の受験生活の中で、 「もっと早くから知っておきたかった!これこそが、国公立医学部に最短距離で合格するための、共通テストと二次の黄金の対策比率である」 と確信した、極めて具体的で実用的なロードマップを、科目別にご紹介していきます。
1 数学:共通テスト対策は直前1、2ヶ月で十分。それまでは青チャートからプラチカをやり倒してください
医学部を目指すにあたって、最も多くの受験生が勉強時間の配分で悩むのが「数学」についてです。 「共通テストの独特な形式が苦手だから、春や夏のうちから、共通テスト対策の問題集を解いた方がいいのだろうか」 と、悩んでいる受験生が本当にたくさんいます。
しかし、私は、そのような不安に対して、 「医学部合格を目指すなら、数学の共通テスト対策なんて、本番直前の『11月や12月からの1、2ヶ月間』だけで、本当に、100パーパーセント十分ですよ」 と、自信を持ってお伝えしたいと思います。
なぜなら、 「共通テストレベルの数学が、制限時間内にスラスラと解けないようでは、そもそも二次試験の医学部の難しい記述問題を解き切るための『本物の数学力』は、1ミリも身につかないから」 なのですよ。
数学という科目は、英語のように「ゆっくり読めば分かる」というものではありません。 頭の中に蓄積された基礎知識と、高度な論理的思考力をフルに回転させて、目の前の数式を解きほぐしていく、徹底的な「思考のスポーツ」なのです。 ですから、春や夏の段階では、共通テストの細かな形式に合わせるような、小手先のテクニックの勉強は、一切する必要がありません。
やるべきことは、ただ1つ。 「青チャート」や「フォーカスゴールド」、あるいは「1対1対応の演習」といった、王道の記述式問題集を、 「どのページから出題されても、自力で完璧に完答できる状態」 にまで、早くから、ガシガシとやり込んで、まずは数学の強固な「記述の基礎」を完成させることです。 そして、それが終わり次第、 「プラチカ」や「微積分・極限の極意」といった、もう一段階難しい、応用レベルの問題集へと、どんどん入っていってほしいのです。
そうして、二次試験の難しい記述問題を、じっくりと頭を捻りながら解く練習を重ねておけば、あなたの数学の基礎体力は、驚くほど高くなっていきます。 その状態になってから、11月や12月になり、 「よし、そろそろ共通テストの、あの穴埋め形式の独特なルールに慣れるための練習を始めよう」 と、過去問や予想問題集を解き始めれば。 元々の数学の実力が圧倒的に高いため、 「え、共通テストの計算って、二次の問題に比べたら、本当にシンプルで簡単じゃないか!」 と、驚くほどスピーディーに、高得点(8割や9割)を安定して叩き出せるようになるのですよ。 小手先のテクニックに逃げず、まずは二次の難しい問題から逃げずに立ち向かうこと。 これが、数学を指数関数的に伸ばし、本番のどんな難化をも乗り越えるための、唯一の正しい合格ロードなのです。
2 物理・化学:共通テスト特化の対策は不要。名問の森と重要問題集を極限まで網羅してください
物理と化学に関しても、基本的には数学と全く同じで、 「共通テスト特化の対策は、本番のギリギリになるまで、ほとんどする必要はありません」 というのが、私の提案です。
なぜなら、 「物理や化学には、数学や英語のように『共通テストにだけ特化した、独特な問題形式』というものが、ほとんど存在しないから」 なのですよ。 共通テストの理科は、基本的には二次試験の問題を、少し簡単にして、マークシートの選択肢にしただけのテストに過ぎません。
ですから、共通テストのためだけに特別な問題集を買ってきて、夏の時期から解く必要は、全くありません。 そんな時間があるなら、
- 物理:セミナーを早く終わらせて、すぐに「名問の森」へと入り、物理現象の本当の理解と立式力を完璧にマスターする。
- 化学:「重要問題集」をボロボロになるまで何周も回して、すべての化学反応のプロセスを穴がない状態に仕上げる。 というように、二次の記述で点数を毟り取るための、高度な理科の勉強に、すべての時間をつぎ込んでください。
理科という科目は、数学と違って「やった分だけ、知識がそのままダイレクトに点数に反映される」という、非常に裏切らない、ありがたい特徴を持っています。 二次の記述問題が「ほとんど穴がない状態」にまで仕上がっていれば、共通テストのマーク問題なんて、 「問題を読んだ瞬間に、答えの数式が頭に浮かんで、選択肢を選ぶまでもない」 という、無敵の状態で、余裕で満点近くをかっさらうことができるのですよ。 ギリギリの12月になってから、マークの穴埋め形式に目を慣らすために、予想問題を2、3回解いておけば、それで理科の共通テスト対策は、完全に完了です。 難問集を恐れず、早くから記述の武器を磨き上げておきましょう。
3 英語:共通テストと二次は完全に別。4つの分野に細分化し、毎日30分のリスニングCDが合格の鍵です
一方で、数学や理科とは完全に異なり、 「共通テストと二次試験で、求められる能力が、全く、根本的に違う」 という、極めて対策が厄介な科目が「英語」なのです。
共通テストの英語は、一言で言えば「超・速読と、正確な情報の処理能力」がすべてです。 膨大な量の長文を、制限時間内に、もの凄いスピードでスラスラと読み進め、必要なデータだけを拾い上げることが求められます。 一方で、二次試験の英語は、「精読力」や「英文を正しく書く力(和文英訳・自由英作文)」、そして「文章全体の論理的なつながりを、自分の中で整理して日本語で要約する力」が求められます。
この、全く異なる2つの英語に、どのようにして立ち向かっていけば良いのでしょうか。
私は、英語の勉強を、 「単語・文法、英文解釈(精読)、長文読解、英作文」 という4つの明確な分野に完全に細分化して管理することをお勧めします。
まず、最初の春や夏の時期には、二次試験を見据えた「精読力」と「英作文」の力を育てるために、1文1文の修飾関係を正しく解きほぐす英文解釈の参考書をやり込み、自由英作文の書き方の型を徹底的に身につけました。 英文解釈と、ただ長文を読むだけの勉強は、全くの別物です。まずは、1行の英文を、顕微鏡で覗くように正しく訳せる地力をつけてください。
その上で、私が共通テストの「速読」と「リスニング」を物理的にハックするために、毎日欠かさずに実践していた、最強の習慣がありました。 それが、
- 「速読英単語」や「速読英熟語」のCD音声を、毎日、自分の耳から直接流し込んで聴くこと。
- リスニングが苦手だった私は、予備校に通う電車の「朝の30分間」は、必ず、ヘッドホンから英語のCDの音声を流し、それを集中して聴き続けること。
- 単に聴くだけでなく、テキストの英文を目で追いながら聴いたり、音声の後に続いて自分で声を出す「音読」を徹底的に繰り返すこと。 という、耳と口をフルに使った、身体的なハッキングだったのですよ。
人間は、自分が正しく発音できない音や、耳で聴き取れない英語のスピードを、目で読んで早く理解することは、絶対にできません。 毎日、CDの速いナチュラルスピードの英語を、30分以上、シャワーのように浴び続けることで、私の脳の「英語に対する処理速度」は、劇的に進化していきました。 4月や5月の本当に早い段階から、週に1回は必ず、実際の長い長文を読む練習を取り入れて、速読のスピード感覚を体に染み込ませていました。 この「耳から鍛える速読術」のおかげで、私は苦手だったリスニングが、本番では強力な得点源になり、共通テストのリーディングも、最後まで焦らずに読み切るスピードを手に入れることができたのですよ。
4 国語と社会:本気のスパートは夏休み以降。それまでは週に1〜2回の省エネで回してください
最後に、共通テストでしか使わない「国語」と「社会」についてです。 「医学部に行くには、国語や社会も、春から毎日ガリガリ勉強しなければならないのだろうか」 と、肩に力が入っている受験生がいたら、 「そんなことをしていたら、メインの数英理が間に合わなくなって自滅してしまいますよ」 と、優しい笑顔で、その肩の力を抜いてあげたいと思います。
私の合格スケジュールにおいて、国語と社会を「本気で、本腰を入れて」勉強し始めたのは、 「夏休み以降」 の、本当に遅い時期からだったのですよ。
もちろん、春の4月から、全く何もしていなかったわけではありません。 私は、4月から夏休みに入るまでの期間、
- 国語:週に2回だけ、共通テスト限定の現代文の教材(きめる!共通テストなど)や、古文単語・漢文の句法の参考書を、自習の時間の最後に少しだけ開く。
- 社会:週に2回だけ、全体の大まかな流れを理解するために、薄い参考書をパラパラと読み進める。 という、極めて「省エネ」な、毎日ではないゆったりとしたペースで、細い糸を繋ぐようにして勉強を進めていました。
共通テストの国語は、特に古文・漢文に関しては、
- 単語と文法・句法という、明確なルールを覚えておけば、それだけで、本番では一瞬で50点満点近くが取れるようになる。 という、非常に暗記効率の良い、お得な分野なのです。 ですから、春のうちは、古文単語を毎日3語覚える、などの小さな習慣だけで十分です。
そして、メインの数英理の基礎がガッチリと固まった夏休み以降になり、全体の勉強時間に余裕が出てきたタイミングで。 「よし、ここからは国語と社会を、本気の課題として、毎日1時間ずつ、カリキュラムの中にしっかりと組み込んでいこう」 と、本腰を入れてスパートをかけ、過去問や予想問題を解きまくって、一気に合格点へと引き上げていったのです。 最初からすべての教科を100パーセントの力で進めるのではなく、
- 春は数英理が9割、国語社会は1割。
- 秋になったら数英理が7割、国語社会が3割。 というように、自分の成長のステージに合わせて、比率を大胆にコントロールしていくこと。 この賢い割り切りとバランス感覚こそが、あなたの勉強のエネルギーを最後まで長持ちさせ、最後の後期試験で最高の合格を引き寄せるための、最も賢くて現実的な合格戦略になるのです。
まとめ:焦らずに目の前の1ページを今日から始めましょう
今回は、私が宮崎大学医学部に合格するまでの、激動の現役・浪人生活に基づいた、「コロナ禍の混乱と進路のブレが招いた現役時代の敗因、長崎大学の前期本番で計算ミスをした2浪の危機、探求心が生んだ共通テストの数学難化を乗り越えた宮崎大学後期への大逆転合格ストーリー」について。 そして、「数学・理科の直前1ヶ月共通テスト特化論、英語を4つに細分化して毎日30分CDを聴く速読耳ハック、国語社会は夏休み以降にスパートをかける黄金の比率マネジメント」について、たっぷりと語らせていただきました。
読者の皆さんが今抱いている、「勉強のスタートが遅れてしまって、周りのライバルたちに置いていかれそうで怖い焦り」や、「本番で1つの計算ミスを犯して、自分のこれまでの努力がすべて水の泡になってしまったらどうしようという、背水の陣ならではの孤独な恐怖」は、かつて私が、高校の休校期間中に進路が決まらずに頭を抱え、長崎大学の試験会場で終わる直前に間違いに気づき、頭の中が真っ白になって絶望の冷や汗を流していたあの頃と、何一つ変わりません。
しかし、今日お話ししたように、完璧な人間なんて、この世界には最初から一人も存在しないのですよ。 進路の決定が少しくらい遅れたからといって、受験を諦める必要は1ミリもありません。 そして、日頃の自習の時から「計算を紙に書いて、回答用紙に時間内に正しく表現できているかをチェックする」という、泥臭い再現のトレーニングをただ愚直に繰り返していけば。 あなたの数学の実力は、本番のどんな難化をも涼しい顔で跳ね除ける、本物の合格の武器へと、劇的に進化していくのです。
今、皆さんが机の上で、心臓のドキドキを堪えながら必死に英単語を覚え、数学の青チャートの例題を解いているその地道な一歩一歩は、決してあなたを裏切りません。
「まだ、受験という長いロードは、始まったばかりなのですから、ここからやり直せるチャンスは、いくらでもたっぷりと残されています」
どうか、自分自身の可能性と、今日から始める泥臭い一歩を信じて、目の前の1ページに、全ての力を注ぎ込んでください。 あなたがすべての葛藤を乗り越えて、春に最高の笑顔で医学部の門をくぐり、私たちと一緒に素晴らしいキャンパスライフを歩み出せる日を、宮崎の地からいつでも、いつまでも、心より温かく応援しています。
最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました。 一緒に頑張りましょう!
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